分布
日本中どこにでもいる、最も有名で見かけやすいカエル。田圃などで繁殖するが、民家の窓ガラスなどに虫を食べに来るので、ちょっと自然が残っている住宅街でも見ることはできる。
大きさ・容姿
20mm〜40mmくらい。50mm以上ある緑色のカエルを見たら、シュレーゲルアオガエルではないかと疑ってみる必要がある。
シュレーゲルアオガエルとの見分け方は簡単で、目の後ろ側にはっきりと太い黒い線が入っていればアマガエル。また、鼻面が短いのも特徴。

体色は茶色にも変化する。茶色になったときは、雲形の模様がくっきりと表れ、一見してアマガエルとは思えない印象を与える。体色変化は、周りの色に合わせているわけだが、「自然に」変化するわけではなく、ある程度意志が働くようだ。夜などは土の上でも緑色のままだし、土色に変化した後、休息してしまうとそのまま緑色に戻るのが遅れることもある。
鳴き声
低気圧が近づくと雨を察知し「グエッグエッグエッ」とけたたましく鳴く。田圃に水が入った直後も、大合唱が始まる。身体の割に声量があるが、あまり美しい声とは言えない。
性格
アマガエルは、アオガエル科のシュレーゲルアオガエルやモリアオガエルよりも、むしろヒキガエル科に近いそうだ。言われてみれば、顔が寸詰まりになっているところや、体表から毒素のある体液を分泌するところなどはヒキガエルに似ている。
しかし、行動はまったく正反対。アマガエルは絶えず動き回り、じっとしていない。危険を冒してでも積極的に餌を求めて人家の窓などに張り付いているが、近づけばすぐに逃げる。
要するに、うまく世渡りしている。
雨が近づくと、グエッグエッと、あまり美しいとは言えない声で鳴く。このへんは付和雷同というか、一匹鳴き出すとたちまち行動を合わせる。
周囲に合わせてうまく立ち回るその性格ゆえか、日本中どこにでもいて、数も多い。

行動もどこか軽くて、ヒキガエルのような「孤高」のイメージは薄い。